これまでのプロジェクト

CAMPベルリンのイベント


2007.07.14-15

プレイヴェント


12:00-20:00 #001

<イベント内容>

1)Photo Dialogue/Workshopの映像公開

会場:「食堂(Mensa)」校舎中心に位置する学生食堂

2)「都市の問題交換プロジェクト」+「キャンプベルリン」公開説明会

3)都市の問題交換プロジェクトについてのインタビュー&アンケート


14,15日の15時より映像展示場所にて30分程度のプレゼンテーションを実施。


2007.08.07-08

プレイヴェント


10:30-16:00 #002

<イベント内容>

1)"CAMP BERLIN | Pre-Event #001" 公開

2)"旧中工場アートプロジェクト"アーカイヴ、作品




2007.09.12

プレイヴェント


19:00- #003 プレゼンテーション in JAPAN NOW

ジャパン・ナウ、モダン・パフォーミング・アート・フェスティバルのプログラムによる、ラ・コンディション・ジャポネーゼの宮崎申太郎さんと河村恵理さんが企画したシンポジウム。

美術の分野だけではなく、音楽、演劇など多ジャンルの人々が数多く集まり、様々な分野からの意見交換やディスカッションを行い、参加者のこれまでの活動報告や、これからの展望などの紹介。

その一つに古堅さんによるキャンプベルリンのプレゼンテーション。

内容は、キャンプベルリンの名称について、概要、プレイベントの紹介、今後の展覧会、報告会、キャンプ広島の予定について等。



2007.07.27-28

プレイヴェント


10:00-22:00 #004

<イベント内容>

1)フォトダイアローグ "Hiroshima and Berlin"の映像公開

2)広島とベルリンの都市問題についてのアンケート

3)参加予定作家の作品プランの公開展示


2008.02.01

オープニングパーティー


17:00 会場オープン

ベルリン市交通局BVGが前日からバス、トラム、地下鉄を対象にストライキを起こしており、来場者の足が遠のくと予想されたが、想像を超えて300人以上の人々が駆けつけた。徒歩や自転車といった“人力による移動“によってプロジェクトの幕が上がった。(皮肉な事にストライキを起こしたベルリン市交通局は、展覧会会場である旧ベルリン市交通局中央整備工場の前所有者である。)メインブースにて、カフェキオスクもオープンする。オープニングでは、ビールやグリューワインといったお酒も販売された。


18:00 主催者挨拶

大勢の観客が集まる中、メインブースにて総合ディレクターの柳幸典、ベルリン側リーダーであるエラン・シャーフによる開催の挨拶が行なわれた。



18:30 《あなたの、そしてあなたの為の食べ物》

高橋知奈美によるフードインスタレーション

真っ赤な敷物が敷かれた机の上に、一口サイズの繊細な食べ物が作家の手によってそっと並べられ、観客にふるまわれた。日本食とドイツ食のコンテクストの差異、融合、撹拌する事を意図されていた。


19:00 《Lovers' Ceremony “I am in your blue eyes”》

ヒロミ+シゲ フジシロによる恋人達のセレモニー

ベルリンにとって移民となる日本人とスウェーデン人の男女が、性を超越した神のような出立ちをした作家と、大勢詰めかけた観客の前で永遠の愛を誓い合うパフォーマンスが行なわれた。


随時 《フェルテンⅠ》

ダヴィッド・ポルツィンによるパフォーマンス開始(不定期)

「聖域」に入るためには、パスポートコントロールで作家の承認が得られないと入れてもらえない。しかし「聖域」の奥に安置してあるのは小さな小枝ひとつ。そう、おおよそ世界はこんなものなのだ。


21:00 《移動式お花見キット》

シフン製作所による便乗カラオケパフォーマンス

当初シフン製作所が、オープニングでパフォーマンスを行なう予定はなかったが、突如お花見キットに付随するカラオケ用マイクを握り日本のポップミュージックを熱唱。お酒も入っての事もあり、夜のお花見宴会の様相を呈していた。


補足 《ヴァンデルング(ハイキング)》

エリック・アルブラス+イレーネ・ペツークの壁始動(毎日)

10日間をかけて向かい側の壁を目指す“壁“の移動が開始された。知覚出来ない程のゆっくりとした速度で壁は、昼夜休むことなく会場内を移動し続ける。



補足 《光のインスタレーション》

オフィリ・ラピドの照明インスタレーション開始(17時から)

作品が屋外に照明を当てて出来る影のため、作品が成立する日没以降、光が灯される。その時が来るまでは、作品を見る事が出来ない。



2008.02.02

ワークショップ&トークイヴェント


12:00 「テントを作ろう! みんなで作るマウンテント!でこぼこ 山型、繋いで、くぐって、休んじゃおー」開発好明による《マウンテント》のワークショップ

開発好明は、《マウンテント》を制作するにあたり、みんなで作るワークショップ形式をとった。ネット上にコミュニティーサイトを設置して参加者を募り、会期前より作家と参加者が一緒になって制作が進められた。参加者は主に20代から30代の男女で、最初は初対面同士、緊張ぎみでぎこちない様子が見られたが、作家の人柄もあって会話も弾み、次第に和気あいあいと制作は進められていった。気が付くと、会話も時間も忘れてテントを完成させることに夢中になる光景も見られた。具体的な作業内容は、作家からテントの作り方が説明されたのち、構造体を木材で作り、布でテントのカバーを作るというもの。このカバーデザインは、参加者のセンスに委ねられた。一枚の布で覆ったり、幾つもの布をパッチワークにしたリ、それぞれ参加者の個性が出ていた。


参加者と作家が二人掛かりで作った第一号テントは、何もなかった会場内で、思いのほか小さく、少し心細そうであったが、強い存在感を放っていた。参加者一人一人が自分のテントを完成させ、次々に組み合わされ、増えていくテントの集合体は、この展覧会が日々出来上がっていくさま、そのもののようであった。


※このワークショップは会期前の1/23、1/26~31、会期中の2/ 2、3の間で1日3時間程度行なわれた。


15:00 総合ディレクター柳幸典(広島市立大学)によるトーク

2007年に自らがディレクターを務めた「旧中工場アートプロジェクト」発案の経緯から始まり、「キャンプベルリン」へと展開、そして現在企画中である「キャンプ広島」へと一貫して続く全体構想、及び文化都市における芸術の役割を語る。柳はプロジェクターで、日本の移民者が、移住先で日本の城を模して建てた建物の画像や、移民を奨励する当時のコミカルなポスターの画像を提示し、今年「ブラジル移民100周年」を迎える日本で企画する「キャンプ広島」のヴィジョンを紹介した。質疑応答では、ベルリン側リーダーのエラン・シャーフの「なぜ日本は戦後移民政策を奨励したのか」という質問に対し、柳は外貨獲得が主な目的であっただろうと答えた。


15:30 企画スタッフによる旧中工場アートプロジェクト紹介

総合ディレクター柳が2007年に企画した「旧中工場アートプロジェクト」のうち、「ゴミがアートになる!超高品質なホコリ」展を企画担当者であった岩崎貴宏が、「金庫室のゲルトシャイサー」展を運営担当であった大橋実咲が紹介した。「キャンプベルリン」と「旧中工場アートプロジェクト」の共通点として、展覧会会場とテーマがそれぞれ密接に関わり合い、見るものに明解な解釈を与えていることが挙げられる。「旧中工場アートプロジェクト」は、カフェである「キャンプキオスク」にもカタログや資料が展示され、ドイツの鑑賞者も熱心に見ていた。


2008.02.03

イヴェント&パフォーマンス


13:00 《移動式お花見キット》シフン製作所によるお花見ツアー

シフン製作所は、会期中の日曜、会場近くのブルネンプラッツ公園でお花見を開催した。お花見セットをカバンの中に収納し、会場から屋外に逃走することで、作品の機能は最大限発揮される。この作品には鑑賞することと、実際使用することという二つの目的があるが、その二つが同時に行われるのが「お花見」の時である。この日のお花見メニューは、手製のわらび餅と日本茶。行楽日和もあいまって終始和やかな雰囲気でお花見が行われた。途中、通りすがりの通行人も急遽参加するというハプニングもおこった。



随時 《エンドレス 0》沖中志帆がパフォーマンスを開始(毎日不定期)

よそ見をする事なく、黙々と、指先に意識を集中させて手を動かし続ける。手の中には何もない。手話のような寡黙な動き。規則正しく折り目を付けるような指の仕草を目で追う内に、次第に記憶の中にある折鶴が顕在化してくる。まだ寒さの残る2月初旬のベルリンで、このパフォーマンスは、もの静かに執り行なわれた。 


2008.02.04

レクチャー&アーティストトーク


15:00 「TALK! TAKE1!」鰕澤達夫(広島市立大学)による広島市立大学芸術学部の紹介

ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学にて、広島市立大学の組織構成から具体的な授業内容まで、写真を見せながらのレクチャーが行われた。参加者は、広島に興味を持った学生や、将来的に交換留学を希望する学生等。積極的な質問や意見交換が飛び交った。



2008.02.05

アーティストトーク&イヴェント


15:00「TALK! TAKE2!」参加アーティストによる作品解説


19:00 《予期できぬこと》島袋道浩による本場ドイツ料理を食べるイヴェント

待ち合わせ場所と時間だけしか分からないこのイヴェント。そして、展覧会参加者に対して行われるという異例のプログラムであった。その意図とは?ベルリンテレビ塔前、待ち合わせ時間は展覧会閉館後の19時、参加者が島袋に連れて行かれた先は創業1621年、ベルリン最古のレストラン「Zur letzten Instanz(最後の審判)」だった。


2008.02.06

イヴェント


15:00 都市交換問題プロジェクト「折鶴問題」「折り鶴問題」の最終イヴェント

これまでに広島とベルリンの両都市間で、本展覧会に向けた交流プロジェクトとして、プレイヴェント#001~#004を開催してきた。広島特有の問題である「折鶴問題」を提示し、その解決方法を共同で探ってゆく。そのことで来場者との直接的な交流が行われる。今までにとりためた膨大なアンケート用紙は、ファイルに閉じられアーカイブスペースで見る事ができた。


15:00 《エンドレス 0》沖中志帆によるパフォーマンス

「折鶴問題」の最終イヴェントとして沖中志帆によるパフォーマンス《エンドレス 0》を合わせて開催。作家が見えない鶴を折り続けるという行為を通して、広島の折り鶴問題について来場者に問いかける。


2008.02.07

アーティストトーク+クリット


15:00「TALK! TAKE3!」エラン・シャーフ(ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学)による批評会

ベルリン側リーダーであるエラン・シャーフによる批評会が会場で行なわれた。まず会場入り口付近の福田恵、友枝望の両作品に共通した「制作プロセスにおける対話の意義」についての講評から始まり、そのプロセスに類似性を持つカロリン・ヴァハターの作品へと移動する。その後、シャーフはそれぞれの作品からキーワードを出しながら、マリー・ルイーゼ・ビルクホルツ、古堅太郎、ダヴィッド・ポルツィンの作品をセレクトし会場内を移動した。最後は、シャーフが映像を専門にしている事から、カフェ「キャンプキオスク」にて映像に関しての討論へと引き継がれる。映像作品を出品したジリアン・ホルツを中心に対話が30分ほど続き、今回の批評会は閉められた。シャーフはこの展覧会で、どのようにアーティスト同士の交流が図れるのか、という点に興味を持っており、「対話」は一つのキーワードであった。


2008.02.08

アーティストトーク


15:00「TALK! TAKE4!」参加アーティストによる作品解説

今回の「TALK! TAKE4!」では参加作家のヒロミが作品の前でプレゼンテーションを行った。ベルリンからの参加作家であるジリアン・ホルツを中心に意見は交わされ、オープニングでのパフォーマンスからプロジェクトのテーマである「移動」が作品にどのように組み込まれ、鑑賞者にどのような印象を与えていたかという事や、今回の作品の前身である《恋文ヲ碧眼ノ、君ト黒髪》との関連性や、今後の展開などについても語った。英語やドイツ語が交わされるなか、観客の日本人が日本語を使っての質問といった様に、多様な手段で意見交換が行なわれた。


15:00 《民芸品移動》友枝望が既製品である熊の変形作業開始

北海道の民芸品である四つん這いの熊を、ベルリンのシンボルである立ち姿に変えるプロジェクト。友枝望は、既製品である木彫りの熊を、最終的にどこまで変形させていくかという対話を、来場者や関係者と会期中繰り返し行なってきた。この日より展覧会最終日の再展示を目指し、会場横の工房にて熊の変形作業が開始された。このため会場には作品が不在となった。


2008.02.09

イヴェント&アーティストトーク


13:00 《移動式お花見キット》シフン製作所によるお花見ツアー

天候に恵まれた絶好のお花見日和に、日曜同様、会場近くのブルネンプラッツ公園でお花見を開催。この日のお花見メニューはおにぎりと味噌汁。以前、広島市立大学に交換留学で来ていた学生達がハノーバーからはるばる来場し、全再会の宴となった。


15:00「TALK! TAKE5!」古堅太郎とソフィア・ポンメリーによる対談

参加作家間同士の交流として企画されたトークプログラム。最終回ではそのフィナーレとして、プロジェクト運営管理者である古堅太郎に対して、ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学からの代表者としてソフィア・ポンペリーによって対談が行われた。キャンプベルリンプロジェクト全体像を獲得すべく、鋭い視点からの質疑応答・対談が行われた。


2008.02.10

クロージングパーティー


補足 《民芸品移動》友枝望が民芸品の木彫りの熊に手を加え再展示

8日から始まった変形作業も終わり、クロージングパーティーに向け会場内に再展示された。変形については、対話によって最小限に留める事に決定した作家は、四つん這いだった熊の右後ろ足の角度を変えることで、ベルリンのシンボルである直立したクマへと変貌させた。

「作品解説参照」


15:00 「OKOKEB」広島のお好み焼きと、ドイツのケバブを融合した料理を販売

広島の名物料理であるお好み焼きと、トルコ移民の象徴とも言えるベルリンのドゥナーケバブ。2都市の名物料理が融合した新しい料理「OKOKEB (オコケブ)」(お好み焼きとケバブの造語)が、「キャンプキオスク(※)」にて実演販売された。2つの料理を共演させることで2都市の交流をはかる。用意された50個の「OKOKEB」は好評の内に完売した。

「※ キャンプキオスクについての詳細は以下参照」


17:00 《移動式お花見キット- 夜桜茶屋》シフン製作所によるお花見宴会

会場にて夜桜の下で宴を開催。17時のクロージングパーティー開始時間と同時に、会場に設置されていた桜が一度収納され、キャンプキオスクへと移動されるパフォーマンスから始まった。夜桜の下では味を凝らした大量のおにぎりが振る舞われ、茶屋への寄り客をもてなした。観客を巻き込みながらカラオケが披露され、フィナーレを大いに賑わせた。

「作品詳細は解説頁参照」


※1キャンプキオスク

KIOSK、日本では駅構内にある売店のそれとして知られているが、これはもともとトルコ語で「東屋(あずまや)」という意味を持ち、ベルリン発祥の売店のことである。日本と同様に、新聞や雑誌、飲み物や嗜好品などの簡単なものはここで手に入り、深夜まで営業しているため、多くの人々に重宝されている。そのこぢんまりとした店がまえはどこか暖かみのある雰囲気を持っており、人種を問わず気兼ねなく立ち寄れる場所だ。

その特質を借り受け、キャンプベルリンにも、こうした憩いの場を設けた。

展覧会場中心部に位置するキャンプキオスクではカフェショップが営業され、「旧中工場アートプロジェクト」と「都市問題交換プロジェクト」のアーカイブが展示された。来場者を暖かく迎え入れるためのキャンプキオスクは、交流の場としてだけではなく、キャンプベルリンのメッセージを発信する場所ともなった。

また、会期中には様々なイヴェントがこの場所から行われ、会場をにぎわせる中心的役割を担った。



CAMPヒロシマのイベント


2008.10.19

プレイヴェント「ヘニヒ奈於美 ワークショップ&パフォーマンス」

広島に送るメッセージを手旗信号に換え、平和大橋、相生橋など市内の様々な場所からそのメッセージを送るパフォーマンスをビデオ作品としたヘニヒ奈於美が、ワークショップとして学生たちとパフォーマンスを行った。ヘニヒのこれまでの作品紹介を中心としたレクチャーの
後、実際に手旗を皆で制作し、手旗信号の練習も繰り返し行った。そして、舞台となる元安川へ移動し、船や橋の上から白い旗をなびかせ、信号としての言語を交わし続けた。(於:広島市立大学芸術学部現代表現研究室、元安橋上)



2008.11.08-09、11.15-16

ギャラリーツアー in 旧日銀

広島をグローバルな視点から捉えた国際展である「CAMPヒロシマ」を広く一般市民に知ってもらう方法として、展示作品や滞在作家の紹介などを行うギャラリーツアーを開催した。展覧会の統括を担った古堅太郎をはじめとしたスタッフやアーティストによる丁寧な解説付きのツアーは、展覧会の紹介のみならず、現代アート自体の楽しさを伝えるもので、大変好評を博した。(於:旧日本銀行広島支店)


汽水トーク・イヴェント


2008.11.02

「増山士郎×タノタイガ」

ベルリンと日本を拠点に活動する増山士郎と、社会のシステムや法律を検証する作品を手がけるタノタイガによる対談式のアーティスト・トーク。「CAMPヒロシマ」の参加作家である二人は、両者のこれまでの作品を紹介した後、作品制作におけるそれぞれの考えを語った。増山は、人と関わることをテーマにゲリラパフォーマンスなどを行い、偶然的に生まれるハプニング、あるいはプロセスを楽しんでいるようであった。タノタイガは、他人に迷惑はかけないが、社会のシステムの中でふとかいま見られる人々の滑稽な様子に焦点をあて、つい笑ってしまうような装置を仕掛けて作品としている。彼らの作品と制作スタイルは、吉島地区で展開された作品群とのテーマの違いを明らかにし、来場者にアートが扱うメッセージの幅広さを提示した。((於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.03

「開発好明×古堅太郎×ダヴィッド・ポルツィン×マティアス・ヴェルムケ」

2008年2月に開催した「CAMPベルリン」の出品作家でもある4人のアーティスト・トーク。ベルリンに滞在・在住し制作してきた彼らが、今回「CAMPヒロシマ」に出品した作品を制作するに至った過程を語った。ダヴィッド・ポルツィンは、留学先であったイスラエルの事情やそこで関心を持ったことに触れ、リサーチすることが作品を作る上で重要であることを強調した。公的な場で全て許可を取らずにパフォーマンスを展開してきたマティアス・ヴェルムケは、絶妙な驚きとユーモア溢れる作品の紹介によって社会のルールを揺さぶるような感覚を与えた。古堅太郎は、ヴィジュアル的にはシンプルでありながら、背景にその場の歴史性を折り混ぜた作品を展開しており、会期終盤を盛り上げた今回の出品作品を中心に紹介した。もうひとつの企画である「旧中2」に参加した開発好明は、出品作品の制作プロセスを紹介した後、観客席に交じり日常会話的にトークを継続していった。吉島地区で行われた日本人とドイツ人によるトーク・セッションは、終始、聴講者に驚きと感嘆を与えていた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


関連企画

2008.11.04

日本の美術大学を卒業し、現在、韓国の梨花女子大学で教授を務めるカン・アイランのアーティスト・トーク。自身の作品を紹介した後、韓国の現代美術や若手アーティストの活動について語った。韓国の伝統的な技法を現代美術のアプローチで発展させた自身の表現や、韓国でスーパーリアリズムが流行している現状、また、韓国における海外の美術やアニメの影響、村上隆や奈良美智といった日本のアーティストの影響などを紹介し、韓国のアート事情を日本や海外と比較考察するトークは、これからの日韓におけるアートの動向を考えさせられるものであった。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.08

「CAMPベルリンーヒロシマ」

パネリスト:古堅太郎、福田恵

モデレーター:中崎透、今井みはる

広島アートプロジェクト2008の企画としてドイツ・ベルリンで開催された「CAMPベルリン」を、コアスタッフとして運営した古堅太郎・福田恵によるトーク・イヴェント。今回の「CAMPヒロシマ」に至るまでの経過を、作品を解説しながら紹介した。ベルリンでの貴重な体験や苦労話を交えながら約2時間に及んだトークは、会場を訪れることができなかったスタッフにとっても大変有意義な内容であった。特に広島アートプロジェクト初の試みである国際展の「CAMPベルリン?ヒロシマ」の企画は、国境を越えて海外でイベントを行うことの困難を認識させると同時に、プロジェクトに関わったスタッフに新たな視点と経験を提供したことを実感させた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


記念イヴェント


2008.11.16

古堅太郎《あなたが欲しいものは、あなたが失うもの》「純金のコーヒー豆贈呈」

展覧会最終日、「CAMPヒロシマ」が開催されている旧日本銀行広島支店にて、1973人目の来場者に古堅太郎の作品《あなたが欲しいものは、あなたが失うもの》である「純金のコーヒー豆」が贈呈された。古堅は、1908年から1973年まで行われた日本からブラジルへの移民政策における「コーヒーは金のなる木」というふれこみに着想を得て純金のコーヒー豆を制作した。そして、1973人目の来場者にプレゼントするという企画を提案した。会期中、常に話題の的となったこの作品は、最終日の閉館1時間前に無事完結した。(於:旧日本銀行広島支店)




旧中2のプレイベント


地域イヴェント


2008.03.12、04.21、05.23、06.09、07.15、08.11、09.26、10.08
、11.06

地域定例会

地域の方々と協働しながらプロジェクトを運営していく目的で、月1回のペースで定例会を行った。展示や様々なプログラムを作り上げるためになくてはならない貴重な時間であった。昨年も全面協力して下さった光南四・五丁目町内会の方々をはじめ、私たちの活動を支援して下さる方々との意見交換の場でもあったが、時に厳しい意見をいただいたり、解決し難い問題に直面したりすることもあった。プロジェクトを実施しない限り考えることがなかった様々なものごとを知って学ぶことができた有意義な会であった。

(於:光南四丁目町内会ちびっこ広場、居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.06.15

「旧中工場アートプロジェクト」謝恩イヴェント「被爆キョウチクトウ成長の一年…」

2007年4月に開催した「旧中工場アートプロジェクト」で、アーティストの竹田直樹と上田博文が植樹した被爆キョウチクトウの成長を祝い、剪定セレモニーと園芸教室を開催した。まず、被爆直後に芽吹いたキョウチクトウの二世が吉島地区のちびっこ広場に植樹されるまでの半生をテーマにした手作りの紙芝居が披露された。その後、地域の方々によって丁寧に剪定が行われ、続けて園芸教室が開かれ、竹田と上田の指導のもと、キョウチクトウが個々の家に持ち帰られた。広島アートプロジェクトの継続開催と並行して被爆キョウチクトウは順調に成長し、今年も真っ白な花を咲かせている。(於:光南四丁目町内会ちびっこ広場)


2008.06.29

吉島東学区ボーリング大会参加

地域の方々との親睦も含め、吉島東学区主催のボーリング大会にプロジェクトスタッフも参加させていただいた。ボーリング大会後の親睦会では、広島アートプロジェクトの宣伝もさせていただき、地域住民に向けて広く周知させてもらうことができた。(於:広電ボウル)


2008.08.09

光南四・五丁目町内会夏まつり参加

プロジェクトの後援者である光南四・五丁目町内会の夏祭りに参加させていただいた。一般的な町内会の夏祭りに加え、この町内会では若者の活動発表の場を設けたいという思いから、特設ライヴステージが設けられた。プロジェクトのスタッフを担う広島市立大学芸術学部の学生と卒業生がバンドで参加し、夏の夜を多いに楽しませた。また、出店の手伝いにも入り地域住民との交流も図ることができ、更に地域に向けてプロジェクトの広報活動もすることができた。(於:光南四丁目町内会ちびっこ広場)


2008.08.29

プロジェクト地域説明会

プロジェクトの企画概要、出品作品も確定してきた8月下旬に、地域住民に向けたプロジェクト説明会が開かれた。各町内会の会長を始め協力者など20名近くの方々が足を運んでくださった。まず、プロジェクトチームの代表である大井健二が挨拶し、続いて「旧中2」のコーディネーターである今井みはると大橋実咲が、プロジェクトの開催概要と出品作品、イヴェント内容などを説明した。説明後、質疑応答に加え、地域の方々の協力が必要なプログラムの具体的な進め方などについて多くの意見をいただき、プロジェクトの進め方をより良いものにしていく機会の一つとなった。(於:広島市吉島公民館)


協力企画


2008.10.12

「エコ・ウェディング」ワークショップ

講師:池田和子、衣笠木乃美、根田琴美(広島市立大学芸術学部学生)

毎年、吉島地区で開催されている「エコまつり」において、今年のメインプログラムであった「エコ・ウェディング」に企画協力として参加した。広島市立大学芸術学部の学生が中心にコーディネートを行い、その一環として衣装づくりのワークショップが開催された。ウェディングに参列する参加者を対象に、ドレス、コサージュなどをビニール袋やお菓子のパッケージといった廃材を利用して制作した。新郎新婦をよく知る子どもたちが多く参加し、祝福の思いを衣装に捧げた。(於:広島市吉島公民館、広島市環境局中工場)


2008.10.20

エコ・ウェディング

主催:環ッハッハinよしじま実行委員会

ゴミ焼却施設である環境局中工場で、「エコ」をテーマにした模擬結婚式が盛大に開催された。エコという概念を改めて見つめ直す結婚式となるために、企画立案から携わり、新郎新婦の衣装、テーマソングの作成に至るまで、エコに対するアートによる表現を模索し続けた。吉島出身である新郎新婦は、廃材で作られた衣装を身にまとい、大勢の観衆に見守られながらヴァージンロードに見立てた中工場のエコリアムを歩き、エコの誓いを交わした。その後、土に還元される風船を皆で飛ばして、花嫁のドレスを飾ったビニール花が、エコの願いとともに観衆に配られた。(於:広島市環境局中工場、エコリアムほか)


2008.10.20

蔡國強 / Cai Guo- Qiang による45メートル火薬ドローイング!

蔡國強による45メートルにも及ぶ火薬ドローイングが、広島市立大学学生スタッフを交えて行われた。学生は慣れない作業に戸惑いながらも、作業は終始穏やかに行われた。しかし作品の命ともいうべき、点火作業は会場内に緊張感が走り、その煙の向こうに世界的なアーティスト蔡國強の姿を見たものは少なくない。今回制作された作品は、広島市現代美術館での「第7回ヒロシマ賞受賞記念 蔡國強展」で発表された。制作スタッフとして参加した学生は、作品が生み出され、展示に至るまでの行程を見ることができた。(於:広島市立大学体育館)


関連企画


2008.06.06

Hiroshimaアートマネジメントラボラトリー~まちとアートの幸せな出会い~

主催:財団法人ひろしま文化振興財団

第一部「アートの力 ~アートでまちは生き返る?~」広島県内の事例

講師:柳幸典(旧中工場アートプロジェクト)、田島美鈴(みなとオアシス尾道)、吉野健志(白市DNA)

第二部「 “まち”にアートが効く」

講師:北川フラム(越後妻有アートトリエンナーレ、ファーレ立川)

第一部では広島県で地域展開型のアートイヴェントに携わる人々、第二部では全国各地で活躍する北川フラムを講師に迎えて、アートを用いたまちおこしについてのレクチャーであった。ディレクターやプロデューサーとして中心的に運営に関わったスタッフの生の言葉を聞くことができた。各地で行われているイヴェントはそれぞれ特徴を持ち、地域に根ざした展開を見せているが、こと苦労点に関しては共通項を持っているようであった。どの地域のスタッフも同じように悩み、苦労し、現在ようやく実りを見せ始めているようだ。(於:広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟6階マルチメディアスタジオ)


2008.11.08

Hiroshimaアートマネジメントラボラトリー~まちとアートの幸せな出会い~

アートコラボレーション08年秋 廣島・Hiroshima..., 記憶の光

現代音楽+映像+コンテンポラリーダンス公演

主催:財団法人ひろしま文化振興財団

企画協力:広島アートプロジェクト実行委員会(映像制作:泉山朗土)

広島の街で何か新しいことをしようと企画されたこのイヴェントは、現代音楽と映像とコンテンポラリーダンスという、多様な表現方法がコラボレートされたものでsあった。躍動感溢れるダンサーたちの動きに、風船などの意外なものを用いた即興演奏が加わり、セッションが続いた。その後スクリーンには泉山朗土制作の愛友市場のドキュメント映像が流された。戦後より広島駅前の活気に彩りを添え続けてきた愛友市場の空間をも取り込み、ここでしか生成しえない表現を鑑賞者は見ることができた。駅前開発が進み、愛友市場の存続を望む声もある中、新たな記憶は確かに焼き付けられたようであった。(於:広島駅前愛友市場内(ふれあい工房付近))


2008.10.25-26

CA+T Café+Hiroshima Art Project

プロジェクトの企画実施本部であるCA+T(広島市立大学芸術学部現代表現領域)主催のカフェ・レストランにて、広島アートプロジェクトが過去に実施した「旧中工場アートプロジェクト」と「CAMPベルリン」のアーカイヴ展示、「旧中2」と「CAMPヒロシマ」の告知を含めた紹介展示を行った。広島市立大学の学園祭のためにオープンしたカフェでもあり、広く一般市民を対象に広島アートプロジェクトの宣伝活動を行った。(於:広島市立大学芸術学部現代表現工房)


イベント・ワークショップなど


2008.10.10-11

プレイヴェント

中崎透《看板屋なかざき》看板依頼人大募集!

中崎透の《看板屋なかざき》を構成する数々の看板の制作依頼人を募集するイヴェントが開催された。会場には、地域住民の利用頻度が高い吉島公民館を選んだ。依頼人が希望するイメージと制作者である中崎が読み取るイメージのズレを了承してもらう交渉から始まり、契約書にサインまでするという本格的なものであった。依頼人は、公民館でサークル活動をする人やアーティストまで幅広く訪れ、完成した看板は中崎が作品として展開したカフェに展示された。(於:広島市吉島公民館)


2008.10.25-26

プレイヴェント

亀型カヌー作り ワークショップ

吉島地区の小学生を対象にペットボトルで亀型カヌーを作るワークショップが二日間にわたり開催された。この亀型カヌーは、アーティスト藤浩志が発案した作品であり、今回スタッフが藤から作り方を習いワークショップで展開したものであった。子どもたちは、慣れない手つきでペットボトルをつなぎ合わせ、人が1人乗ることのできる巨大な亀を作り上げた。後日、ボートパーク広島の海上まで運び、他の作品群と並べて、皆にお披露目することとなった。(於:広島市吉島公民館)


2008.11.01

オープニングツアー

今回のプロジェクトを支援してくださった助成・協賛団体の関係者などに出品作品の説明を行うツアーを開催した。広島アートプロジェクトが地域から世界に向けてメッセージを発信することができたのも各種助成金のおかげであり、このツアーはその関係者の方々に成果を発表する場でもあった。様々な会場に展示されているため移動の苦労もあったが、作品ごとに丁寧に説明することでツアーの参加者に満足していただけるように努めた。(於:旧日本銀行広島支店、広島市中区吉島地区各所)


2008.11.01

オープニングパーティー

作家や美術関係者、学生や地域の方々など多くの人が集まり、ボートパーク広島で開催された。ディレクターの挨拶に始まり、ご協力いただいた地域の方々、学生の間交流も行われた。終盤には、会場内の吹き抜け階段最上階に設置された荒神明香の《クラッカー・ドローイング》のパフォーマンスも行われた。最後に、共催者である広島市立大学の浅田尚紀学長よりごあいさつをいただき、盛況のうちに幕を閉じることとなった。(於:ボートパーク広島)


2008.11.01

オープニング・パフォーマンス

荒神明香《クラッカー・ドローイング》

オープニングパーティーのサプライズ企画として、荒神明香の作品である《クラッカー・ドローイング》のライヴパフォーマンスが行われた。パフォーマンスが始まるまで、展示場所であるボートパーク広島の展望フロアは、テグスのみが張られた状態であり、パーティー終盤に突然の招集がかかり一同展望フロアに向かった。作家本人、ディレクター、スタッフにより、クラッカーの糸が次々に引かれ、歓声が展望フロア一帯を艶やかに彩った。(於:ボートパーク広島)


2008.11.02-03、11.14-15

巨大野外映像シアター!

協力:アサヒの森環境保全事務所

旧中工場の壁面を巨大なスクリーンに見立てた野外映像シアターで上映が行われた。上映されたのは、庄原と吉島の小学生が山と海のまちの未来を描いた絵を編集した泉山朗土の映像作品と、Antennaの映像作品である。子どもたちは自分が描いた作品が旧中工場の壁面スクリーンに映されるとわっと声をあげて喜んだ。約一時間弱の映像は会期中三回上映され、突然現れた夜の巨大映像シアターは地域からも大変好評であったようだ。(於:広島市環境局中工場横緑地帯)


2008.11.02

キッズツアー in 旧日銀&吉島

巨大野外シアターで投影された映像の原画を描いた庄原と吉島の小学生を招いて、子どもたち同士の交流も兼ねて、ツアーを開催した。同時期に開催していた「CAMPヒロシマ」の会場となる旧日本銀行広島支店からスタートし、吉島地区に点在する作品群を見て回った。公開制作中の作家や、滞在中の作家に直接レクチャーしてもらうなど、小学生にとっても特別な体験となっただろう。最後に、野外シアターを鑑賞してもらい盛況のうちに終えることができた。(於:旧日本銀行広島支店、広島市中区吉島地区各所)


2008.11.07

吉島のみなさん御招待ツアー in 旧日銀&吉島

プロジェクト中、常に支援・協力をしてくださった地域の方々を招き、展示作品の概要を紹介する特別ツアーを開催した。一見わかりづらい現代アートを中心とした展覧会であるため、解説付きのツアーは大変喜ばれた。ディレクターも参加し、自らアートセンター構想の夢を語ると同時に、今後も地域の方々と協働してプロジェクトを盛り上げていくことが重要であると述べた。(於:旧日本銀行広島支店、広島市中区吉島地区各所)


2008.11.06-16

汽水ファーム企画

PEARL 池田和子、水口鉄人二人展

池田和子主催のこの展覧会は、愛友市場周辺の喫茶店の二階で行われた。店内に入ると、レトロな調度品に囲まれて二人のドローイングが所狭しと並べられており、まるで骨董市にでも来たような雰囲気であった。池田が会場で毎日増やしていくドローイングは日に日に場に馴染んでいくようであり、現場制作のドローイングの面白さが際立っていた。水口の作品もその古い建物に現れた幽霊のようであり、特徴的なその会場に匹敵する強さをもっていた。アートプロジェクトの日程と会場に合わせて行われたこの二人展は、大変好評で、プロジェクトを多いに盛り上げた。(於:喫茶店パール2階)


2008.11.16

クロージングイヴェント

Antenna《ジャッピー神輿》の練り歩き

展覧会最終日、Antennaの作品《ジャッピー神輿》が実際に担がれてクロージングパーティー会場に運ばれた。担ぎ手となり練り歩きに参加した人数は、地域の方々、アーティスト、スタッフを併せ総勢60名におよんだ。出発準備から交通整理まで地域の方々の主導のもとに行われたこの神輿巡行では、法被や太鼓など町内会にお借りした祭り用具一式を用いて、地元の吉島音頭を流しながら練り歩きをした。大きな掛け声と、派手な様相に地域を騒然とさせ、アートによる地域住民の一帯感を創出し、クロージングイヴェントに相応しい賑わいをみせた。(於:広島市吉島福祉センター~光南四丁目町内会ちびっこ広場)


2008.11.16

クロージングパーティー

Antennaの《ジャッピー神輿》が会場に到着して始まったクロージングパーティーは、スタッフの準備した料理をはじめ、町内会から提供された屋台を囲んで行われ、地域の子ども連れの方の参加も多く、まるで地域のお祭りさながらであった。16日間の会期を振り返ったディレクターやスタッフの挨拶には多少の疲れも見え、それでもプロジェクトの閉幕を惜しむように盛大に開催された。これまでの活動を懐かしそうに語る地域の人々の姿も多く見られ、プロジェクトが確実に浸透しつつあるという手応えを感じることができた。(於:光南四丁目町内会ちびっこ広場)


2008.11.01-16

特別イヴェント

マンドリル新曲公開! ヒロシマのスピリット上映

「ALI BOM-BA-YE」(炎のファイター)で有名なマンドリルが広島のために書き起こしたという新曲が広島アートプロジェクトのプロデュースで今回初公開された。広島を彼らの独特のテンポと、壮大な歌詞で歌い上げた。この曲は「居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ)」を中心に、プロジェクトの会場のいたるところで映像とともに流され、徐々に作品としてプロジェクトになくてはならないものとなった。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ)ほか)


汽水トーク・イヴェント


2008.11.09

どうなる!? 1日中藝術會館!

パネリスト:柳幸典、友枝望

モデレーター:中崎透

広島市の遊休施設のアートセンター構想を打ち出すディレクター柳幸典と、旧中工場の模型(1/8サイズ)の中で極小の展覧会を企画した友枝望のトーク・イヴェント。まず柳は、廃墟化していた島を長年の歳月をかけアートによって再生する「犬島アートプロジェクト」の全貌を紹介した。それは、広島における文化の発信拠点となるアートセンター構想の実現の可能性を感じさせるものであった。広島が抱える旧中工場と旧日本銀行広島支店は、環境や戦争の問題といった特殊なメッセージ性をもつが、アートによってマイナスイメージからの脱却を図ることができることを強く訴えた。友枝は、旧中工場の模型内のプラットホームを展示会場と見立てた展覧会の概要を紹介した。「愛」をテーマに制作された各作品は、超極小のサイズで多大な愛を表現していた。会場には地域住民の方々も訪れ、旧中工場の有効活用について興味深く耳を傾けていた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.10

旧中2アーティストトーク/汽水域

パネリスト:福田恵、福永敦、岡本芳枝

企画:中崎透、モデレーター:中崎透、今井みはる

「旧中2」の参加作家である福田恵、福永敦と企画統括の岡本芳枝によるトーク・イヴェント。2007年の「旧中工場アートプロジェクト」にも参加した彼らの「旧中2」での新たな展開を聞く場として、まず出品作品のプレゼンテーションから始まった。福田、福永ともに「汽水域」のテーマを最大限に取り入れた作品を展開しており、広島特有のメッセージ性を打ち出していた。岡本は、サイトスペシフィックな作品展示の困難さや、地域住民の協力の強さを改めて語り、二度目となる地域展開の展覧会の動きを知ることができた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.11

旧中2アーティストトーク/店長と副店長

パネリスト:中崎透、吉岡辰訓

企画:中崎透

プロジェクトのインフォメーションセンターとして活躍した《居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ)》を一からともに作り上げた店長、中崎透と副店長、吉岡辰訓によるトーク。企画から運営、立ち上げまで紆余曲折を経ながら執り行った際の苦労話や、中崎がこれまで制作してきた作品の紹介などが行われた。前回のプロジェクトにNadegata Instant Partyというユニットの一員として参加した中崎のソロ作品は大変新鮮な印象を与えた。彼が今までに行った数多くのアートワークはユーモアに満ちており、笑い声の絶えないトーク・イヴェントとなった。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.12

まるよし/汽水ファームトーク

パネリスト:池田和子、衣笠木乃美、水口鉄人、周田心語

企画、モデレーター:中崎透

広島市立大学芸術学部の学生が、汽水ファームと称してプロジェクト中に行った様々な活動を広く紹介するトーク・イヴェント。全国に向けて活動する広島アートプロジェクトの中で、学生ならではのアイデアを出しながら活躍し、プロジェクトの重要な仕事を担った。協力企画で参加したエコまつりのスタッフの方々も会場に訪れており、ドキュメント映像の投影などもあり、自分たちの活動を振り返る機会にもなった。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.13

小人劇場(こいんちゅげきじょう)

企画:中崎透

トーク・イヴェントが毎日開催されるなか、中崎透の企画により、各人が自らの活動を自由に発表できる「小人劇場」が数時間限定でオープンした。自主制作で映画を作った学生のトークや、バイオリンを披露するスタッフなど、慌ただしいプロジェクトのなかで、つかの間であったが和やかな時間が流れた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.13

アーティストトーク/坂口直也(シャッター・ガイ)

企画:中崎透

モデレーター:今井みはる

広島駅近くの愛友市場で作品を発表したシャッター・ガイこと坂口直也によるアーティスト・トーク。今回、出先インフォメーションとして活躍した彼の作品はいたるところにジョークやユーモアが散りばめられている。彼がこれまで参加したイヴェントの経験や今後の展開などについて語り、トークは笑いを交えながら進行した。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.14

汽水域を支える漢(おとこ)たち

パネリスト:古堅太郎、友枝望、宮田君平、福永敦、鹿田義彦、中島優

企画、モデレーター:中崎透

会期終盤、プロジェクトを支えてきたスタッフのなかで男性スタッフのみがパネリストとして迎えられ、プロジェクトを作り上げていく上での裏話や、プロジェクトの見所などが語られた。モデレーターの中崎透からは、大きな展覧会をつくり上げていく労力をねぎらう言葉も掛けられ、終盤は会場にいたスタッフをも巻き込んだトークへと展開していき、様々な人たちが集まってプロジェクトが成り立つことを再認識した。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))


2008.11.15

しょっぱくない!汽水域JAMMトーク

パネリスト:梶木淳子、坂本史、田邉美奈子、仁下愛美

企画、モデレーター:中崎透

パネリストたちの名前の頭文字をとって「JAMMトーク」と題され、スタッフとして参加した学生の視点から今回の展覧会が討論された。最年少の学生スタッフとしてプロジェクトに参加した彼女たちは、スタッフとして内部で動いていると見えづらい問題、苦労したこと、作家との交流を通じて発見したことなどを中心にトークを行い、女子特有の井戸端会議形式で展開した。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))




 

広島アートプロジェクト2008

汽水域

開催概要

企画1:CAMPベルリン

企画2:CAMPヒロシマ

企画3:旧中2

サテライト企画:CAMPベルリン アーカイヴ展

旧中2特別企画:peace scope

イベント・アーカイブ

スクール

CAMPベルリン開催結果報告書.pdf

CAMPヒロシマ&汽水域開催結果報告書.pdf 

kisuiiki.htmlcampberlin.htmlcamphiroshima.htmlknap2.htmlkisuiiki_satellite.htmlpeacescope.htmlkisuiiki_school.htmlkisuiiki_archive_files/CB_report.pdfkisuiiki_archive_files/CAMP%E3%83%92%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%EF%BC%86%E6%B1%BD%E6%B0%B4%E5%9F%9F%E9%96%8B%E5%82%AC%E7%B5%90%E6%9E%9C%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8.pdfshapeimage_7_link_0shapeimage_7_link_1shapeimage_7_link_2shapeimage_7_link_3shapeimage_7_link_4shapeimage_7_link_5shapeimage_7_link_6shapeimage_7_link_7shapeimage_7_link_8shapeimage_7_link_9
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