イヴェント・プログラム


2008年
10月19日


プレイヴェント
「ヘニヒ奈於美 ワークショップ&パフォーマンス」

広島に送るメッセージを手旗信号に換え、平和大橋、相生橋など市内の様々な場所からそのメッセージを送るパフォーマンスをビデオ作品としたヘニヒ奈於美が、ワークショップとして学生たちとパフォーマンスを行った。ヘニヒのこれまでの作品紹介を中心としたレクチャーの後、実際に手旗を皆で制作し、手旗信号の練習も繰り返し行った。そして、舞台となる元安川へ移動し、船や橋の上から白い旗をなびかせ、信号としての言語を交わし続けた。(於:広島市立大学芸術学部現代表現研究室、元安橋上)



2008年
11月08日
11月09日
11月15日
11月16日


ギャラリーツアー in 旧日銀

広島をグローバルな視点から捉えた国際展である「CAMPヒロシマ」を広く一般市民に知ってもらう方法として、展示作品や滞在作家の紹介などを行うギャラリーツアーを開催した。展覧会の統括を担った古堅太郎をはじめとしたスタッフやアーティストによる丁寧な解説付きのツアーは、展覧会の紹介のみならず、現代アート自体の楽しさを伝えるもので、大変好評を博した。(於:旧日本銀行広島支店)




汽水トーク・イヴェント

2008年
11月02日


「増山士郎×タノタイガ」

ベルリンと日本を拠点に活動する増山士郎と、社会のシステムや法律を検証する作品を手がけるタノタイガによる対談式のアーティスト・トーク。「CAMPヒロシマ」の参加作家である二人は、両者のこれまでの作品を紹介した後、作品制作におけるそれぞれの考えを語った。増山は、人と関わることをテーマにゲリラパフォーマンスなどを行い、偶然的に生まれるハプニング、あるいはプロセスを楽しんでいるようであった。タノタイガは、他人に迷惑はかけないが、社会のシステムの中でふとかいま見られる人々の滑稽な様子に焦点をあて、つい笑ってしまうような装置を仕掛けて作品としている。彼らの作品と制作スタイルは、吉島地区で展開された作品群とのテーマの違いを明らかにし、来場者にアートが扱うメッセージの幅広さを提示した。((於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))



2008年
11月03日


「開発好明×古堅太郎×ダヴィッド・ポルツィン×マティアス・ヴェルムケ」

2008年2月に開催した「CAMPベルリン」の出品作家でもある4人のアーティスト・トーク。ベルリンに滞在・在住し制作してきた彼らが、今回「CAMPヒロシマ」に出品した作品を制作するに至った過程を語った。ダヴィッド・ポルツィンは、留学先であったイスラエルの事情やそこで関心を持ったことに触れ、リサーチすることが作品を作る上で重要であることを強調した。公的な場で全て許可を取らずにパフォーマンスを展開してきたマティアス・ヴェルムケは、絶妙な驚きとユーモア溢れる作品の紹介によって社会のルールを揺さぶるような感覚を与えた。古堅太郎は、ヴィジュアル的にはシンプルでありながら、背景にその場の歴史性を折り混ぜた作品を展開しており、会期終盤を盛り上げた今回の出品作品を中心に紹介した。もうひとつの企画である「旧中2」に参加した開発好明は、出品作品の制作プロセスを紹介した後、観客席に交じり日常会話的にトークを継続していった。吉島地区で行われた日本人とドイツ人によるトーク・セッションは、終始、聴講者に驚きと感嘆を与えていた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))




関連企画

2008年
11月04日


「カン・アイランを囲んでのトーク」

日本の美術大学を卒業し、現在、韓国の梨花女子大学で教授を務めるカン・アイランのアーティスト・トーク。自身の作品を紹介した後、韓国の現代美術や若手アーティストの活動について語った。韓国の伝統的な技法を現代美術のアプローチで発展させた自身の表現や、韓国でスーパーリアリズムが流行している現状、また、韓国における海外の美術やアニメの影響、村上隆や奈良美智といった日本のアーティストの影響などを紹介し、韓国のアート事情を日本や海外と比較考察するトークは、これからの日韓におけるアートの動向を考えさせられるものであった。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))



2008年
11月08日


「CAMPベルリンーヒロシマ」

パネリスト:古堅太郎、福田恵
モデレーター:中崎透、今井みはる

広島アートプロジェクト2008の企画としてドイツ・ベルリンで開催された「CAMPベルリン」を、コアスタッフとして運営した古堅太郎・福田恵によるトーク・イヴェント。今回の「CAMPヒロシマ」に至るまでの経過を、作品を解説しながら紹介した。ベルリンでの貴重な体験や苦労話を交えながら約2時間に及んだトークは、会場を訪れることができなかったスタッフにとっても大変有意義な内容であった。特に広島アートプロジェクト初の試みである国際展の「CAMPベルリン?ヒロシマ」の企画は、国境を越えて海外でイベントを行うことの困難を認識させると同時に、プロジェクトに関わったスタッフに新たな視点と経験を提供したことを実感させた。(於:居酒屋カフェ 中人(なかんちゅ))




記念イヴェント

2008年
11月16日


古堅太郎《あなたが欲しいものは、あなたが失うもの》
「純金のコーヒー豆贈呈」

展覧会最終日、「CAMPヒロシマ」が開催されている旧日本銀行広島支店にて、1973人目の来場者に古堅太郎の作品《あなたが欲しいものは、あなたが失うもの》である「純金のコーヒー豆」が贈呈された。古堅は、1908年から1973年まで行われた日本からブラジルへの移民政策における「コーヒーは金のなる木」というふれこみに着想を得て純金のコーヒー豆を制作した。そして、1973人目の来場者にプレゼントするという企画を提案した。会期中、常に話題の的となったこの作品は、最終日の閉館1時間前に無事完結した。(於:旧日本銀行広島支店)